第33刻では、柱場班が揃ってミヤコの対策を練っていたところ、その裏で櫻井青が誘拐されてしまった。
柱場ハルヲと志藤ハスミは、連れ去ったミヤコになんとか追いついたが、交渉のさなか、その横合いから、もう一人のミヤコが襲い掛かってきたところで終わった。
2人のミヤコのぶつかり合いの結果はどうなるのか、そしてなぜミヤコが二人いるのだろうか。
逸話の再現
ミヤコが2人いてややこしいので、第一話からいるほうをミヤコ①、新しいほうをミヤコ②と呼称してみよう。
ミヤコ②がこうして表にでて、青を連れ去ることができたのは、どうやら送り狼の力をミヤコ①から奪い、自分の力としたからのようだ。
そして、2人の勝負はミヤコ②の優勢となったが、その理由は、逸話の再現にあるらしい。
送り狼
出典:八月九日僕は君に喰われる。 第34刻 著者:tomomi
帰路を行く旅人を護る怪異譚だったな
どうやら怪異の力は、逸話の通りに行動することにあるようだ。
つまり、誰かを護る場合により大きな力を発揮するのが送り狼という怪異譚らしい。
なので、青を護るミヤコ②と、青を奪おうとするミヤコ①では、ミヤコ②が優勢となる。
怪異譚の優劣はどのように決定されるのか不明だが、逸話の在り方に準拠することと、原典に近いことだと推測される。
ハスミが姦姦蛇螺を使って、ミヤコ②を制圧できた理由は不明だ。
戦闘という観点においては、怪異譚の暴力性の高さで優劣が決まるのかもしれないが、そうなると八尺様である八重がなぜ強いのかわからない。
コックリさんが瞬殺されたことからも、知名度はこれといって関係ないようなので、このあたりの序列も後々明らかになることを期待しよう。
典拠
怪異譚の典拠
出典:八月九日僕は君に喰われる。 第34刻 著者:tomomi
つまり「怪異そのもの」だ
典拠ーてんきょー
出典:コトバンク https://kotobank.jp/word/%E5%85%B8%E6%8B%A0-577773
頼りにできる根拠。文献などにみえる、しっかりしたよりどころ。
どうやら、ミヤコ①は送り狼という怪異譚ではなく、送り狼そのものらしい。
要するに原典や原作、元ネタなのだ。
つまり、ミヤコ①が元ネタの送り狼ならば、ミヤコ②はミヤコ①をきっかけに誕生した怖い話に出てくる送り狼ということなのだろう。
違いが非常にわかりづらいし、具体的に何が違うのかまだまだ読み取れないが、怪異譚とは対処が異なることは明らかだ。
おわりに
怪異と怪異譚という境目が登場し、これまでの登場キャラクターたちは一体なんだったのか、一気に難しくなった第34刻。
第5巻が七月十七日に発売されるので、第1巻から読んで整理したいと思う。
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